[AWS値下] RIとM4インスタンスのオンデマンド料金が値下げされました
はじめに
AWSチームのすずきです。
GW中の2017年5月3日、通算61回目となるAWS費用の値下げ案内がありました。
EC2 Price Reductions – Reserved Instances & M4 Instances
今回値下げとなったEC2の料金について、紹介させて頂きます。
オンデマンド利用費
汎用インスタンス「M4」のオンデマンド料金が、AWS東京リージョンでは約7%の値引きとなりました。
m4 インスタンスの比較
vCPU | ECU | メモリ(GiB) | 新料金(1時間) | 旧料金(1時間) | 新料金(30日) | 旧料金(30日) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
m4.large | 2 | 6.5 | 8 | 0.129 | 0.139 | 92.88 | 100.08 |
m4.xlarge | 4 | 13 | 16 | 0.258 | 0.278 | 185.76 | 200.16 |
m4.2xlarge | 8 | 26 | 32 | 0.516 | 0.556 | 371.52 | 400.32 |
m4.4xlarge | 16 | 53.5 | 64 | 1.032 | 1.112 | 743.04 | 800.64 |
m4.10xlarge | 40 | 124.5 | 160 | 2.064 | 2.224 | 1486.08 | 1601.28 |
m4.16xlarge | 64 | 188 | 256 | 4.128 | 4.448 | 2972.16 | 3202.56 |
- AWS東京リージョンのオンデマンド費、料金単位はUS$、OS種別はLinux
インスタンスファミリー間の比較
東京リージョンでは、「t2.large」と「m4.large」は、ほぼ同額での利用が可能になりました。
一方、旧世代の「M3」はより割高となりました。仮想化方式として「HVM」、現行世代のインスタンスタイプで利用できるAMIを利用している場合、 ワークロードに応じた最新インスタンスタイプへの変更がお薦めです。
vCPU | ECU | メモリ(GiB) | インスタンスストレージ(GB) | オンデマンド(1時間) | オンデマンド(30日) | |
---|---|---|---|---|---|---|
c4.large | 2 | 8 | 3.75 | (-) | 0.126 | 90.72 |
t2.large | 2 | 可変 | 8 | (-) | 0.128 | 92.16 |
c3.large | 2 | 7 | 3.75 | 2 x 16 SSD | 0.128 | 92.16 |
m4.large | 2 | 6.5 | 8 | (-) | 0.129 | 92.88 |
r4.large | 2 | 7 | 15.25 | (-) | 0.16 | 115.2 |
i3.large | 2 | 7 | 15.25 | 1 x 475 NVMe SSD | 0.16 | 115.2 |
m3.large | 2 | 6.5 | 7.5 | 1 x 32 SSD | 0.193 | 138.96 |
r3.large | 2 | 6.5 | 15 | 1 x 32 SSD | 0.2 | 144 |
- AWS東京リージョンのオンデマンド費、料金単位はUS$、OS種別はLinux
EC2(リザーブドインスタンス)
- 前払いなしのリザーブドインスタンス(RI)、東京リージョンでは「C4」と「R4」が10%、「M4」は16%の値下げがありました。
- 3年間のRI、現行世代のインスタンスファミリーを中心に前払いなしでの購入が可能になりました。
- 異なるインスタンスファミリーへの変更が可能なコンパーチブルリザーブドインスタンス、東京リージョンでは「C4」が5%、「M4」「R4」は15%の値下げがありました。
1年利用費用比較(オンデマンド/RI前払いなし/RI全額前払い)
- 一年RIで利用する場合、「M4」が最も廉価に利用できるインスタンスとなりました。
オンデマンド(1年) | RI(前払いなし) | RI(全額前払い) | RI値引率(前払いなし) | RI値引率(全額前払い) | |
---|---|---|---|---|---|
m4.large | 1130.04 | 762.12 | 713 | 32.60% | 36.90% |
c4.large | 1103.76 | 788.4 | 738 | 28.60% | 33.10% |
c3.large | 1121.28 | 849.72 | 753 | 24.20% | 32.80% |
t2.large | 1121.28 | 867.24 | 807 | 22.70% | 28.00% |
r4.large | 1401.6 | 884.76 | 824 | 36.90% | 41.20% |
i3.large | 1401.6 | 1086.24 | 1021 | 22.50% | 27.20% |
m3.large | 1690.68 | 1112.52 | 950 | 34.20% | 43.80% |
r3.large | 1752 | 1305.24 | 1114 | 25.50% | 36.40% |
- AWS東京リージョンのオンデマンド費、料金単位はUS$
3年利用費用比較(オンデマンド/スタンダードRI/コンパーチブルRI)
- コンパーチブル3年のRI、全額前払いの1年RIより廉価に利用出来るようになりました。
オンデマンド(3年) | RI(スタンダード3年) | RI(コンパーチブル3年) | RI値引率(スタンダード3年) | RI値引率(コンパーチブル3年) | |
---|---|---|---|---|---|
m4.large | 3390.12 | 1681.92 | 1918.44 | 50.40% | 43.40% |
c4.large | 3311.28 | 1813.32 | 2076.12 | 45.20% | 37.30% |
c3.large | 3363.84 | (-) | 2286.36 | (-) | 32.00% |
t2.large | 3363.84 | 1813.32 | 2102.4 | 46.10% | 37.50% |
r4.large | 4204.8 | 1813.32 | 2102.4 | 56.90% | 50.00% |
i3.large | 4204.8 | 2338.92 | 2680.56 | 44.40% | 36.30% |
m3.large | 5072.04 | (-) | 2995.92 | (-) | 40.90% |
r3.large | 5256 | (-) | 3521.52 | (-) | 33.00% |
- AWS東京リージョンのオンデマンド費用、料金単位はUS$
まとめ
今回の「M4」インスタンスの値下げにより、CPU、メモリのバランスがよく、安定した性能が期待できる「M4」ファミリーのインスタンスが利用しやすくなりました。 開発環境は「T2」、本番環境はサイジングは「M4」を基準とし、負荷テストや実稼働の負荷やリソース消費傾向を見て「C4」「R4」への変更がお薦めです。
また、前払いなしのRIや、残期間の差額を精算する事でインスタンスファミリーを変更可能なコンパーチブルのRIの値引率が拡大された事で、従来よりRIの購入の敷居が下がったと考えられます。 一定期間連続稼働させるEC2、前払いRIで発生するイニシャルコストがネックとなる場合や、構成変更に備えてオンデマンド料金で利用されている場合、RIを再検討頂ければと思います。